時々忘れそうになるが、私は10年前まで、ガチの精神障害者だった。

最初は仕事のストレスが原因だった。(と思う)

ジワジワと症状が出てきた。

考えがまとまらない。書類が読めない。おかしな考えが頭から離れなくなる。理由もなく涙が出てくる。

勇気を出して初めて精神科に行ってみた。

「神経症」だと言われた。お薬が少し出た。



しばらく経って、会社に行けなくなってしまった。

自分でもかなりマズい状態なのがわかった。

「統合失調症」と診断された。

たくさん薬が出た。何種類も。

とにかく副作用が酷かった。

医師は「副作用が出やすい体質かも知れませんね」と言って、薬の量を減らしてくれた。

それでも副作用がキツかった。怖い妄想に毎日怯えていた。

会社を辞めた。無職になった。

障害者年金をもらった。

薬を飲んでほぼ寝ているだけの日々が続いた。

しばらく経って、少しずつ外出できるようになってきた。

病院のデイケアに通った。精神障害者仲間ができた。なんだか居心地のいい場所だった。

だんだん調子の良い日も増えてきた。

それでもまだまだ、とても普通の状態ではなかった。

今思うと、確実にPTSDもあっただろう。ただ、それに関しては精神科医ともちゃんと話せていない。

良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ安定してきた。




そして、発症前から付き合っていた今の夫と結婚した。

まだかなり不安定だったが、休息を十分に取りながらそれなりに家事をこなせるようになってきた。

子供を産みたいと思った。

医師との相談の末、少しずつ減薬していった。

障害者年金の受給もやめた。



初めて精神科に行った日から7年近く経ったある日、私は薬を完全にやめた。

あの時の、晴れ晴れした気持ちは一生忘れられない。

医師も「ここまで回復するケースは珍しいですよ」と驚いていた。



そして今、ヒーヒー言いながらも実家に頼らずなんとか家事育児している私がここにいる。(クオリティは絶望的に低いが)

旧優生保護法がまだあった時代なら、私も強制不妊手術されていたかも知れない。

なんか本当に、全てが奇跡みたいだ。


何より、ほぼほぼ廃人だった当時の私を見捨てずにそばに居てくれた夫はかなりの変人…いや、神だなぁと改めて思った。

(タマキンもぎ取って唐揚げにしてやるとか言ってゴメンね☆)



※この当時の闘病記とか自分の子供時代の話とか、また別のどこかで書けたらいいなぁと思います。(いつになるかわからんけど)


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精神科に行く程じゃないけど気分の落ち込みが気になる方にオススメ。

(でも本当にヤバいときは早めに病院に行きましょうね)